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2020年7月31日 (金)

忘れようとして(43)~新選組副長:土方歳三~その2~和泉守兼定

Img_20200602_172329-1

(前回からのつづきです)

 

忘れようとして(42で、

 

 

「総司、みろ、雲だ」「雲ですね」

 

 

という、まるで漫才のような(笑)

土方歳三と、沖田総司の二人の会話をご紹介しました。

今回も同じような場面から始めてみます。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~

と、ぎらりと剣をぬいた。

和泉守兼定、二尺八寸。すでに何人の人間を斬ったか、

数もおぼえていない。

「これは刀だ」

といった。歳三の口ぶりの熱っぽさは、相手は沖田と見ていない。

自分にいいきかせているような様子であった。

「総司、見てくれ。これは刀である」

「刀ですね」

仕方なく、微笑した。

~~~~~~~~~~司馬遼太郎「燃えよ剣」(下)『大暗転』より

 

 

前回記事の、京の四条大橋のシーンから2年後、

慶応311月のこと。

15代将軍:徳川慶喜は大政奉還を朝廷に奏上している。

そしてこのとき、沖田総司は、結核のため病床に。

 

 

『燃えよ剣』ファンには、印象的な場面だと思います。

なぜなら、この直後に、

土方歳三のあの有名なセリフが登場するからです。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~

(中略)

と、沖田はちょっとだまってから、

「新選組はこの先、どうなるのでしょう」

「どうなる?」

歳三は、からからと笑った。

どうなる、とは漢(おとこ)の思案ではない。

婦女子のいうことだ。

おとことは、どうする、ということ以外に思案はないぞ

~~~~~~~~~司馬遼太郎「燃えよ剣」(下)『大暗転』より

 

 

2020年の今日から見ますと、

さすがにジェンダー論からは問題もありそうなフレーズですが、

土方歳三の生き方を端的に表しているといえます。

 

 

9年ほど前、

ミュージカルの『サウンド・オブ・ミュージック』について

ブログに書いたことがあります。

 

そのとき、

(『サウンド・オブ・ミュージック』を直訳すれば

『音楽の調べ』となるように)

「ある意味、このミュージカルの最大の主役は『音楽』です

と、記しました。

 

それに倣うと、

『燃えよ剣』に別の主役があるならば、それは『剣』である

ともいえましょう。

 

上にありますように、その剣こそが

「和泉守兼定」。

 

 

土方歳三が実際に使っていた

この「和泉守兼定」は、現存しています。

展示 | 歳三の生家 土方歳三資料館|東京都日野市

 

                          (つづく)

 

*司馬遼太郎「燃えよ剣」は、新潮文庫版から引用しました。

PS:ピンク色の文字にはWikipediaへのリンクを貼っています。

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