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2018年8月15日 (水)

忘れようとして。(28)~長崎の写真となかにし礼氏作の「少年」。

作詞家、なかにし礼氏のお名前は、皆さん御存知でしょう。

私のような昭和歌謡世代には、

あまりにも多くのヒット曲が有り過ぎ、ピックアップするのも大変なほど。

とりあえず、Wikipediaなかにし礼氏の頁をめくってみましょう。

 

 

まず、我が国の音楽界に“大変革”を起こした、グループ・サウンズの作品群。

ザ・ゴールデン・カップス  「いとしのジザベル」

ザ・タイガース

 「花の首飾り」【補作詞】 「美しき愛の掟」

ザ・テンプターズ  「エメラルドの伝説」

 

今やアイドル界では、“神さま”のような存在のこのグループ。

キャンディーズ  「哀愁のシンフォニー」

 

次は、鮮烈にして壮大なスケール感。

王道の歌謡曲です。ちなみに、私のカラオケの十八番(笑)。

なかにし礼氏の代表曲…と言えるかも。

イントロのトランペット・ソロがたまりません。

北原ミレイ  「石狩挽歌」

 

もうひとつ、懐かしい歌を。今の時代、女性の前では歌えないかな(苦笑)。

島津ゆたか  「ホテル」

 

実力派シンガーによるこの曲。

菅原洋一

 「知りたくないの」【日本語詞】  「今日でお別れ」

弘田三枝子  「人形の家」

『背のびして見る 海峡を』は、歌謡曲史に残る名フレーズ。

森 進一     「港町ブルース」【補作詞】

 

“史上最高の女性デュオ”の楽曲から。

ザ・ピーナッツ

 「恋のフーガ」  「恋のオフェリア」

「愛のフィナーレ」  「ガラスの城」

 

今、見て驚きましたが、この方の作品は多いのですね。

黛ジュン

 「恋のハレルヤ」  「霧のかなたに」

「乙女の祈り」    「天使の誘惑」

「夕月」       「不思議な太陽」

「雲にのりたい」【補作詞】  「涙でいいの」

「土曜の夜何かが起きる」  「自由の女神」

 

大人の雰囲気を好まれるなら。

ハイ・ファイ・セット   「フィーリング」【日本語詞】

ペドロ&カプリシャス  「別れの朝」【日本語詞】

ロス・インディオス   「知りすぎたのね」(作曲も担当)

 

もちろん、なかにし礼氏は、今もご活躍中。

これが氏の作品とは存じませんでした。最近のヒットソングです。

TOKIO  AMBITIOUS JAPAN!

 

 

さて、最近のニュースに移ります。

昨年末でしたか、ローマ法王が御呈示されたこの写真、

今年1月頃、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。

ローマ法王の御趣旨によりますと、

アップすることに問題はない、と思いますので、

そっとアップしてみますね(苦笑)。

Pauro_201801_4


 

この写真が、再び話題に上っています。

西日本新聞(https://www.nishinippon.co.jp/)の記事より一部引用致します。

 

~~~~~~~~~~~~

原爆投下後の長崎で撮影されたとされる写真「焼き場に立つ少年」への共感が、時代や国境を超えて広がっている。昨年末にローマ法王フランシスコが「戦争がもたらすもの」とのメッセージと自筆の署名を添えて、写真を世界に発信するように呼び掛けた。日本ではカトリック中央協議会(東京)が7月上旬に日本語版の写真カードの配布を始めると希望者が相次いだ。

(中略)

国内では核兵器廃絶を訴えるローマ法王の呼び掛けに長崎大司教区の高見三明大司教(72)が応じて、カトリック中央協議会が動いた。

(中略)

少年の消息は知られていないが、自身(引用者注:高見大司教)を含め多くの人が少年に思いを重ねる。「戦争反対と千回言うより、1枚の写真が訴える力の方が大きい。宗教に関係なく、1人でも多くの人に手にしてほしい」。カトリック中央協議会は月内に7万枚を増刷し、教会を通じて配布する。

~~~~~~~~~~~~2018/08/15付 西日本新聞朝刊より抜粋

 

 

“この写真に添えて”、なのか、詳細な御創作の経緯は存じませんが、

なかにし礼氏が「少年」という詩を書かれています。

勝手ながら、その一部をご紹介させていただきます。

 

~~~~~~~~~~~~

「少 年」(抄) なかにし礼

 

この日 少年は見ていた

長崎の少年は見ていた

194589日 午前112分に突如

閃光と轟音と爆風とともに

停止した時間の中で――

(中略)

 

妹をおぶい

直立不動の姿勢

この世の断末魔を

見届けるようなまなざし

瞬きもせず涙も見せず

ややもすれば倒れかねない

わが身をしっかりと

はだしの足でささえて

(中略)

 

少年は見ていた

わが父わが母が

今まさに焼かれている

わが父わが母の死体が

苦悶し嗚咽し哀願し

身をよじり身をくねり

形のない炭となっていく

炭となって燃えつきていく

 

少年は感じている

わが背に眠っている

妹は死んでいるかもしれない

しかし少年は思う

そんなことがあってたまるか

死と死の間をかいくぐり

逃げまどい這いずりまわり

このぼくが必死になって

守りぬいてきた妹が

死ぬなんてことが

あってたまるか!

この地獄のいったい何処に

妹を介抱する場所があるだろう

どこにある? どこに?

さがさねば……

急いでさがさねば……

(中略)

 

それでもどこかに

妹を介抱する場所があるはずだ

もし死んでいたとしても

生き返らせる場所があるはずだ

急がねば……

 

少年は

父母の昇天を見届けると

丁寧なお辞儀をして

その場を立ち去った

妹を――

妹を――

妹を――

~~~~~~~~2014年 毎日新聞社刊『平和の申し子たちへ』所収)

 

 

2018年の8月、自民党総裁選を来月に控えた今、

なかにし礼氏のこの詩に接することは非常に意義深いものと考えます。

氏も、このような発言をされています。

 

「戦争体験者は、若い世代とともに

闘うための言葉を自ら探さなければいけません」 Wikipediaより)

 

 

卑弥呼の時代でもなければ、ましてや、

江戸時代の話でもない、僅か70年前のこと。

1枚の写真と、なかにし礼氏のこの作品は、

日本人の健忘症に対する、重要な警鐘なのです。

                           (文中一部敬称略)

 

 

PS: なかにし礼氏の御著作はこちら。

平和の申し子たちへ 泣きながら抵抗を始めよう Amazon

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