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2014年12月10日 (水)

ハーモニカと「クロスオ-バー、ノー・ジャンル」の世界(2)~南里沙さん。

私が南里沙さんのライブに初めて行ったのは、今年の1月のことでした。

で、当時の感想は…なのですが、ひとことで云って、

 

 

“ウスいなー…”

 

 

と、いうものだったのです。

 

サウンドの厚みに欠け、情感が伝わってこない…

もちろん、ハーモニカは、基本的に単音楽器ですから

“厚み”という点では、他の楽器と、肩を並べての比較はできません。

それはそうなのですが、いかに、私の大好きなクラシカル・クロスオ-バーとはいえ、

そんな残念な第一印象ではありました。

 

 

でも、今回のライブでは、非常に“イイ感じ”を持ったのです。

なぜ、そうなったのだろうか。…

自分自身、理由を考えながら、書き進めていくことにします。

 

まず、1曲目の「リベルタンゴ」で圧倒されました。

南里沙さんご使用のハーモニカは、クロマチック・ハーモニカと呼ばれる、このタイプ。 

 クロマチックハーモニカ:

写真を見ていただきますと、右上方に、小さな突起がありますね。

このボタンを押しこむことにより、半音上の音(♯の音)が演奏できるのです。

(ちなみに、「クロマチック」の意味は、「半音階」という意)

リベルタンゴ」では、これを活用し、品の良いビブラートを演出され、

ドラマチックなこの楽曲を、大いに盛り上げていただきました。

 

このビブラートの他にも、レガート奏法(←合ってる?)も、

今回は、かなり大胆に取り入れておられたように感じました。

 

また、「強弱」(フォルテと、ピアニシモですね)の付け方のバランスも、

とてもよかったと思います。

念のために、申し添えますが、これらのことは、

初回のライブの際、単に私が気付かなかっただけかもしれないのですが

 

単音楽器の「宿命」ともいえる、“音の厚み不足”を補うには、

このようなテクニックも必須なのでしょう。

 

また、これは前回には、見られなかったことですが、

今回のライブでは、南里沙さん、ロング・トーンの際、

右手をハーモニカから離して、肩口辺りまで軽く上げるパフォーマンスを、

時折、披露されていましたが、

これがまた、観客もつい、南さんの世界観に引き込まれるようで心地よく、

見ていても、なかなか“カッコいい”のです。

  

 

やや、単調なキラいがあった前回とは違い、

今回は、実によく、“楽器が鳴っていた・楽器が歌っていた

いいご演奏だったと思います。

 

「表現力」の高さ、あるいは、深さという観点からは、

数ある楽器の中でも、やはり、弦楽器が、その“王様”になることでしょう。

私は、バイオリンの音色が、殊のほか好きなのですが、

個人の嗜好としては、全般に音程をもう少し上げてご演奏されたほうが、

つまり、もう少し、高音域を活用されたほうがいいのでは、と考えました。

 

 

さて、南里沙さんの、このハーモニカによる音楽世界、

いったい、どんな世界を拓いていくのでしょうか…

 

既に書きましたように、南さんのご使用の楽器は、

「クロマチック・ハーモニカ」といわれるタイプで、

半音階が出る上に、音域も4オクターブと、非常に広いのです。

 

(ちなみに私が子供の頃、使っていたハーモニカも、半音は出せました。

上記にご紹介した、クロマチック・ハーモニカとは構造が異なり、

たしか、日本楽器(=「ヤマハ」)製で、吹き口が、上下2段になっていて、

上の段の吹き口が、半音階になっていました。)

 

ピアノの音域は7オクターブですから、その半分強に相当します。

まさに、“恐るべし、クロマチック・ハーモニカ”ということになります。

しかも、ポケットやバッグに入れて、気軽に携帯できますよね。

 

(さあ、ここから先は、「てんけい」の、

“さっぱりわやくちゃ”な「妄想劇場」の始まりですが)

 

トランジスタラジオの発明が、「個人」と「音楽」の関係性に、

より緊密な結びつきを形成させることにより、

黒人音楽から新しく誕生したのが、「Rock and Roll」という

まったく新しい音楽ジャンルでした(エルヴィス・プレスリーの登場)。

この「Rock and Roll(=ロックン・ロール)」は、

日本でもすぐに、取り入れられることになります。

 

「個人」と「音楽」の関係という視点から、決して見逃せないのが、

SONYの、カセットテープ・プレーヤー『ウォークマン』の爆発的ヒットでした。

このことが、TV界から、“ベストテン番組”を駆逐し、

レコード業界では、“メガヒット”と呼ばれる、

あらゆる世代から支持されるような“国民的大ヒット曲”が消えていきます。

つまり、「音楽」そのものを変えてしまいました。

 

このように、革新的な製品は、個人も、また、社会をも変革の対象になるのです。

 

 

しかし、トランジスタラジオ、『ウォークマン』、また現在の『iPod』にせよ、

全て、音楽を“聴くためのツール”です。

一方、ハーモニカは、音楽を“演奏するツール”ですね。

いうならば、「受信」vs「発信」。真逆なのです

この違いを考慮しますと、

クロマチック・ハーモニカの普及が、将来、音楽界にどのような変革をもたらすのか、

まったく予想はできません…

 

ともあれ、南里沙さんのクロマチック・ハーモニカが紡ぎ出す

「クロスオ-バー、ノー・ジャンル」の音楽世界、

ぜひ一度、訪れてみてください。

~~~~~~~ここからは、まったくの余談。

1月は、参加できませんでしたが、今回も終演後にサイン会がありました。

南里沙さんにお訊きしたいことは、いっぱいあるのです。

まずは、一番確認したいこと。

 

私:「本田美奈子.さんって、ご存知ですか?」

南さん:「知ってます!」

明るく、大きなお声でご返事をいただきました。

 

あと、もうひとつ、前回記事のセット・リストでご紹介したように、南さんの音楽は、

美空ひばりさんからモーツアルトと、まさに「ノー・ジャンル」なのですが、

そのことについても、お尋ねしましたら、彼女のお答えは、

「好きだからです。音楽をジャンルに区切ってしまうのは、よくありません。

どの音楽にも美しいメロディーはいっぱいあります」

 

正確には、彼女の言葉を覚えてはいないのですが、大意として、

以上のようなものでした。

いや、まさに我が意をえたり、の気分。

クラシカル・クロスオーバー。: SAPPARI WAYA  2013.2.11

音楽に貴賎なし。: SAPPARI WAYA 2010.4.12

市井人の一ブロガーとして、なんともステキなご意見をいただき、感謝感激。

 

ときに、サイン会で、私が購入したCDはこれ。

美しい映画音楽にあふれたオススメのアルバムです。

Amazon.co.jp: 南里沙 : RISA Plays CINEMA - 音楽

他に、J-PopのCDも出されておられます。

いずれも、カラオケCDが別に1枚付いていますから(どちらも計2枚組)、

自分で演奏、また練習にも最適。次回のアルバムも楽しみです。

 

 

素人の分際で、書きたい放題を書いてしまい、音楽に詳しい方、

またご関係者の方から、お叱りの声も聞こえそうではありますが、

今年の流行語ではないですが、“ありのままに”

あくまで、感じたままのところを申し述べてみました。

ただひたすらに、乱文長文妄言多謝。      (おしまい)

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