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2012年8月16日 (木)

「ノー・ジャンル」―。

(前回よりのつづきです)

もう少し、本田美奈子.さんの遺されたもの、そして、遺そうとされたもの

について考えてみることにする。

 

 

前回、本田美奈子.さんの歌われた「この素晴らしき世界」を、

「反・差別」の歌である、と規定した。

 

「反・差別」すなわち、「価値観の多様性を認め合う」ということである。

6/27にも書いたのだが、

またもや『サウンド・オブ・ミュージック』。: SAPPARI WAYA

もう一度、本田さんの歌手生活20周年時のスケジュールを、確認したい。

~~~~~~~~

先日、―幻となってしまったのだが―

CD制作のスケジュールの一部が明らかにされた。

 

1,「アメイジング・グレイス」(クラシックアルバム)

2.日本の叙情歌集

3.「美空ひばりを歌う」

 

詳細は失念したが、おおよそ、以上のような予定だったらしい。私は、1及び2はともかく、3の美空ひばりさんには全く、意表を突かれた。

「えっ、なぜ、美空ひばりさんなのだろうか?」

本田美奈子.さんのことだ、スタッフの企画したプランではない、

彼女自身の意志であることには、100%相違ない。

~~~~~~~~拙ブログ「Any keyO.K.”」2007/2/27)より引用

http://bluesky1010.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/any_keyok_94af.html

上記のように、私は2007年の段階で、

1及び2はともかく、3の美空ひばりさんには全く、意表を突かれた」

と書いたが、今思うと、これは当時の理解が浅薄であったといえる。

 

つまり、「ポップス、ロック、唱歌、ミュージカル、クラシック、歌謡曲、etc

みんな、それぞれの存在価値・存在理由を有する」のであり、同時に、

「いずれを歌っても、本田美奈子.は、本田美奈子.なのであって、

それ以外の何ものでもない」

 

 

更にまた、

「いずれが欠けたとしても、本田美奈子.たり得ない」

とでも、言うべきなのであろうか。

 

この20周年記念のアルバム制作のスケジュールこそが、

まさに、上に記したことの、“宣言”であったと言えよう。

 

そして、更に言い換えると、

「各々の音楽ジャンルは、すべて等価である」

ということの証左でもある。

 

本田美奈子.さんが標榜された、

「ノー・ジャンル」―

(ポップス、演歌、唱歌、ミュージカル、クラシック等々、

様々なジャンルの音楽を歌いこなすこと)

とは、畢竟、そのようなことを示唆されていたのではないか。

 

 

では、彼女によるその実践例をひとつ。

時は、200010月、彼女の歌手生活15周年記念リサイタル。

そのコンサートのタイトルは、

ズバリ、「歌革命」であった。

 

いったい、どのような内容であったのか、そのライブのセットリストと、

本田さんご自身のコメントを掲げる。

~~~~~~~~~

<第一部>

祈り

命をあげよう

誰もいない海

天城越え

I LOVE YOU

いとしのエリー

あなたのキスを数えましょう

Fall in Love with You―恋に落ちて―

duet with楠瀬誠志郎さん)

My Lord and Master(「王様と私」より)

On My Own(「レ・ミゼラブル」より)

つばさ

 

<第二部>

Overture~殺意のバカンス

~オリジナルメドレー~

1986年のマリリン        好きと言いなさい

青い週末              Temptation(誘惑)

Sosotte SHANGRILA

the Cross―愛の十字架―   風のうた

ら・ら・ば・い~優しく抱かせて

~バンド演奏~

Oneway Generation

僕の部屋で暮らそう

Shining Eyes

HEART BREAK

孤独なハリケーン

あなたと、熱帯

CRAZY NIGHTS

勝手にさせて

Help

Stand Up

Honey

<アンコール>

ある晴れた日に

Time To Say Goodbyeduet with 黒田晋也さん)

---------------------------

<本田美奈子.さんのコメント(部分)>

(前半略)

今年2000年のテーマは、「歌革命」。リサイタルのタイトルでもあるのですが、

この「歌革命」の意味は、文字通り、

“歌で革命を起こせる位の歌手を目指せ!!”です。

とても大きなテーマですけど、デビュー15周年なので、自分に「喝」を入れる

つもりで決めました。(後半略)

~~~~~~~~~

(上記セットリストと、本田美奈子.さんのコメントは、

ファンクラブ会報によります 引用:筆者)

 

 

生前、遂に本田美奈子.さんのステージを観ることの叶わなかった私には、

この曲目を眺めるだけでも、胸のときめきを抑えることが出来ない。

カバー曲、演歌、ロック、ポップス、そして、オペラのアリア…

2000年の当時としては、

あまりに大胆で、かつ、画期的、また刺激的な構成であったと思う。

中でも、私が注目したのは、アンコールの2曲。

 

 

本田さんが、後年展開されることになった「クラシカル・クロスオーバー」の路線が、

このとき、既に始まっていたと言える。

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