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2009年8月16日 (日)

8・15に思う~正座して聴きたい音楽(?)土居裕子さん、再び。

§森光子さんのこと。

年のせいで、記憶が、どんどんと、アヤフヤになっていくが、

これは、いたしかたない。

これも、“聞き書き”で、内容は、アヤシいところもあろうが、

大筋は合っているはずである。

森光子さんが、戦後直後、米駐留軍の処へ、歌を歌いにでかけたそうである。

つい、この前までは、英語の歌など、歌える状況ではなかったが、

変われば、変わるものだ。

いつものように歌っていると、長身の米兵が一人、何かブツブツつぶやきながら、

自分の方へ、歩み寄ってくるのである。

どうすれば、いいのか分からない。

森光子さん、といっても、もちろん、当時は、うら若き乙女だ。

恐怖感が、全身を包む。

近付いてきた米兵の言葉が、ようやく、聞き取れる距離になった。

Swing,swing!」と繰り返していた、というのである。

森さんは、とっさに、ぎこちないステップを踏み始めたそうなのであるが、

くだんの米兵、ようやく、「OK…」と言い残して、去っていったそうである。

今では、「笑い話」だが、そのときは、さぞ、コワかったに違いない。

 

「ああ、日本は戦争に敗けたんだって、そのときに実感しました」

 

とは、森光子さんの述懐であった。

どういうことかというと、

森さんが日本兵の慰問に行った際は、

兵士すべてが、居住いをピシッと正し、

全身の神経を集中させて、

森さんの歌を、一言たりとも、聞き洩らすまいと、

聴き入ってくれた、というのである。

戦争が終わり、こうして米軍のほうに赴くと、

私語は飛び交う、食事を摂る者はいる、席を立って歩きまわる兵士もいたであろう。

もちろん、彼我の軍を取り巻く状況には、”天と地”ほどの相違があったにしても、

それまでとは、180度変わった状況になってしまった。

ただ、似たような経験は、事柄こそ違え、

当時の日本人すべてが経験したことであろう。

「終戦」は、すべての事象における価値観を、一変させたのである。

§昨日は終戦記念日。

「『終戦記念日』、とは、何ごとか。はっきりと『敗戦記念日』というべきだ」

などいう意見が、最近聞かれますが、

“それは、どうか”、と私は思います。

昨年も書きましたが、

~~~~~~

“とにもかくにも、十五年にわたる戦争が終わった

少なくとも、夜が来たら、家の灯りはつけることができるのだ”

1945年当時の国民は、そんな気持ではなかったでしょうか。

「8・15」を、「敗戦記念日」といわずに、「終戦記念日」というのは、

「戦争」からの、このような「解放感」があったからではないか、とは私の推測です。

~~~~→http://bluesky1010.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/8_bdb2.html

上のような理由がひとつ。

 

「ヒロシマ・ナガサキ」は人類史上、例をみない残虐な事件でありますが、

さて、その「ヒロシマ・ナガサキ」の地から、

“報復のため、米国へ原爆を”なんて意見が出たでしょうか。

答えは、もちろん、「否」。

「核の犠牲者は、もう、我々で最後にしたい」

ここに私は、日本民族の、極めて高次元な、精神活動の所産を見る思いがする。

この「人類史上、例をみない残虐な事件」に対して、ですよ。

人類が「核の時代」に突入してしまった以上、

戦争には「勝者」も「敗者」もありません。

そういったこともふまえて、広島の原爆慰霊碑の碑文を、読まねばなりませんね。

さて、終わりに、詩人・作家の辻井喬氏の文章を、一部引用いたします。

~~~~~(引用開始)

自分の国の文化的伝統、それを表現するための言葉の美しさに

誇りを持っていない人が武器を持つと、容易に外国の司令官に

顎で使われてしまうに違いない、

吉田茂がもっとも深く考えたのはこの点であった。敗けた国が軍隊を持ったら、

戦勝国のいいように使われて犠牲者が出る。

だから、軍隊を持たずにいきたい。

戦争には敗けたが、外交で成功した国にならなければと考えていた時、

憲法の草案を見て、吉田茂は膝を打たんばかりにして喜び、

「これでいこう」と言ったという話が伝えられている。(後略)

~~~~~辻井喬氏のコラムより 日経新聞200958日夕刊より

衆院選挙は、既に始まっていますが、

選挙の後、

---------本当は、「選挙の前」にあって然るべきなのですが--------

政界再編が、当然、予想されます。

そうなれば、おそらく、選挙の結果では、

民主党が第一党になっているのでしょうが、-

その「第一党」の立場すら怪しくなってくるかもしれません。

「政界再編」における最重要議題は、「憲法9条」であるからです。

おっと、「本題」に戻らねば。

§再び、土居裕子さん、なのですが。

正座して聴く、なんてのは、戦時中でもあるまいし、

確かに言い過ぎ、ではありましたが、

土居裕子さんの歌唱を耳にすると、やはり、そんなことを思い浮かべてしまいます。

思わず、背筋が“ピン”と伸びる、っていうのかな

“歌の神様”ならばともかく、「完璧な歌唱」なんて、

われわれ人間には難しい、とは思いますが、

土居さんの歌は、発声、発音の美しさは、「限りなく完璧」に近い。

「端正」という言葉がありますが、歌の「端々」まで、細かい神経が行き届いています。

 

「日本語とは、こんなに美しいものだったのか」

 

そんなことを再認識できます。

ド素人の小生の言うことですから、アテにはなりませんが、

そんな想いがしています。

というわけで、御一聴のほどを。

さて、以前に、ご紹介したのは「春の唄」でしたが

http://bluesky1010.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_ac90.html

おススメCDは、「ローレライ」。

<収録曲>

アニー・ローリー

ロンドンデリーの歌

美しき (スコットランドの釣鐘草)

ローレライ

懐かしのヴァージニア

おおスザンナ

金髪のジェニー

赤いサラファン

村の娘

エーデルワイス

この道

時計台の鐘

月見草の花

冬の星座

旅愁

ぶらんこ

ゆりかご

春の唄

どこかで春が

-----------

素晴らしい選曲ですね。試聴、お申込はこちらから。

土居裕子オフィシャルサト『インカラー』

右下の「ローレライ」をクリック、

そして、次にDISCO-08をクリックしてください。

御紹介したHPからは、土居さんのブログへも、行けます。

これ、毎日、更新なさっていますね----

オイラとは、エラい違いじゃー(笑)。

それにしても、今回、「支離滅裂」だわねー。

あ、いつものことか(笑)。            (おしまい)

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コメント

残暑お見舞い申し上げます。

終戦記念日も64回目...当時を体験した世代がだんだん減っていく中、お盆と相まって偲び考えていくことで、これからの前向きにつながるのでは...と思います。

かつてのセゾン総帥だった辻井喬さん、こんなことを綴られてたのですね。吉田茂の外交官センスがいい方に出たのだと思いますね。

土居裕子さん、試聴してみると確かに透き通った素敵なお声ですね。

最近、私がCD-BOXをGETしたミッチも透き通ったお声で癒されてます。
アニソンも童謡もかつてはアイドルもロックも歌われてるミッチ...いつまでもその素敵な歌声を聴いていけたら...と思います。


投稿: 石ちゃん☆ | 2009年8月18日 (火) 12時38分

石ちゃん☆さんへ こんばんは。
ご無沙汰しています、石ちゃん☆さんこそ、この猛暑の中、おかわりないですか?
お仕事、順調でしょうか?コメントをいただき、有り難うございます。

>当時を体験した世代がだんだん減っていく中
そう、「体験を伝える」って、結構、大変なんですよね。
殊に、日本人って、「健忘症」でしょ。(あ、オイラもか)
でも、他の民族は、そうとは限りませんからね。

>辻井喬さん、こんなことを綴られてたのですね
いや、私も、これを初めて目にしたときは、ちょっと、オドロキでしたが。
現憲法の成立過程に、こんなこともあったのかな---って。
今、よくいわれる「普通の国」って、“耳あたり”は、まことに良いのですが、辻井さんのご紹介されたような論旨も、今の時代、傾聴に値すると思うのですが。

>ミッチも透き通ったお声で癒されてます
そうそう、堀江美都子さんのお声も、雰囲気、土居さんに似てますネ!(合ってる?)
お二人とも、分野は違えども、「鍛え方」がスゴいですもの。
あ、土居さんも、NHKで「うたのおねえさん」をやっていらしたから、童謡、アニソンでも、堀江さんと、“勝負”できそうですよ(笑)。

投稿: てんけい | 2009年8月18日 (火) 20時37分

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